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江辻遺跡 33.626601,130.485221 gsi   㚢界 

福岡県江辻遺跡は弥生時代早期を代表する集落の一つ
環濠と松菊里型住居が見つかったことから コリア半島と密接に関連した渡来系集団の集落としてよく引用されている
第1地点と第2・3地点は700m程度離れている
第1地点からは方形の松菊里型住居1棟と円形の松菊里型住居1棟が調査され
第2・第3地点では環濠と住居 堀立柱建物が多数確認された
さらにその南に接した第5地点から住居1棟と墳墓群が発掘された
正式な発掘報告書が刊行されていないので 詳細な内容はわからないが
コリア半島南部地域の様相からみて方形の松菊里型住居が位置した第1地点の方が先に造成された可能性が高い

江辻遺跡は環濠集落として解釈する武末純一[武末2002]と これを否定する安在晧の見解[安在晧2006]が対立しているが
多条に掘削された構状遺構が住居域の外郭を弧状に囲んでいるために環状の集落構造を呈していることがわかる
住居空間には住居群と細長い高床倉庫 そして祭祀や集会などの多目的な公共の大型建物が配置され 南側から離れた別の空間に 東西に2 つの群集をなす墓域が確認されている
墳墓群は土壙墓 木棺墓 甕棺墓で構成されている
武末によると 早期が主体である墓地群と前期初頭が主体の墓地群にわかれるという[武末2002]
その反面 安在晧[2006]は墳墓の構造上の差異から東側のA 群は渡来人系墳墓群で 西側のB 群は縄文人系の在来人墓群として推定している


コリア半島の初期青銅器文化と初期弥生文化_突帯文土器と集落を中心に_李亨源